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最近、ゲームのリメイクとリマスターが増えている
2001年に発売された『真・三國無双2』が2025年の現代に”リマスター化”されて発売されることが決定したことを受けて「いや、これもうリマスターじゃなくてリメイクですやん!」と突っ込みを入れてしまった。というか正直、めっちゃ嬉しかった。
ところで、ここ最近2000年代の作品がリメイク・リマスターされて発売されること非常に多い。名作の供給過多ではないかと感じるほどだ。ゲーマーからは嬉しい悲鳴が聞こえてくるだろう。40年近く歴史のあるゲーム史の中で、過去の人気作品を後世に繋いでいくという意味でも、わざわざ昔のゲーム機を引っ張り出してこなくても済むという意味でも、現代機で遊べるようになるリメイクやリマスターはユーザーからすると非常に嬉しいことである。又、新規ユーザーの獲得にも一役買っている側面もある。
そんな中、各社の呼び方にもよるであろうが、リマスターと題しているが実質リメイクである作品も見かけるようになってきて、その定義が曖昧になってきている気もする。そこで今回は素人視点で個人的見解ではあるが「というかそもそもリマスターとリメイクって何が違うん?」というお題で、その定義や違いについて書き留めておこうと思う。
■リメイク作品とは
ゲームの「リメイク」とは、過去に発売された作品を、現代の技術やプレイ環境に合わせて作り直すことを指す。単なる画質の向上や動作環境の対応にとどまらず、場合によってはゲームシステムやシナリオの一部を改変することもあり、オリジナルの作品を踏まえた上で、また違う作品として扱われる。
- グラフィックや音声を一新
最新のハード性能に合わせて、キャラクターモデルや背景、音楽などを現代風に作り直す。 - 操作性やUIの改善
昔の不便さを解消し、現代のプレイヤーが遊びやすい仕様に調整。 - シナリオやシステムの追加・改変
ストーリーを追加したり、戦闘システムを刷新するなど、大きく変わることもある。
■リマスター作品とは
ゲームの「リマスター」とは、既存のゲームを現代向けに映像や音響を向上させて再発売することを指す。基本的な内容やシステムは元の作品と同じで、大幅な作り直しではなく「画質や音質の強化版」という位置づけ。基本的にはオリジナルの作品の強化版として扱われる。
- グラフィックの高解像度化
例:SD画質 → HD/4K対応 - 音響の改善
サラウンド対応や音源のリマスタリング - UIや操作性の微調整
クイックセーブ等の導入、ただしゲーム内容自体はほぼ変わらない - 互換性対応
新しいハード(例:PS5/Xbox SeriesやSwitchなど)で遊べるようにする
■リブート作品とは
ゲームの「リブート」とは、既存のシリーズやタイトルを一から作り直し、新しい方向性や設定で展開する作品のことを指す。同じタイトルを冠していても全く別の作品として扱われる。
- 物語や世界観を再構築
旧作のストーリーや設定を引き継がず、現代向けに新しいシナリオや世界観を作る場合が多い。 - キャラクターの刷新
主人公や登場人物の性格・デザイン・背景設定が大きく変わることがある。 - ゲームシステムの現代化
昔の仕組みを残すのではなく、最新のハードやプレイヤーの嗜好に合わせて大きく改良されることが多い。
※「続編」や「リメイク」との違い
続編:従来の物語や世界観をそのまま繋げる。
リメイク:過去作を作り直すが、大筋は踏襲する。
リブート:シリーズをリセットしてゼロから新しく始める。
「リメイク」が過去作の焼き直しなのに対し、「リブート」はシリーズ自体を再出発させる取り組み。
■ディフィニティブエディションとは
補足となるが、こちらについても説明しておく。「ディフィニティブ・エディション(Definitive Edition)」とは、ゲームの完全版・決定版を指す。メーカーやタイトルによって内容は異なる。他にも完全版・コンプリート版・GOTY版等、様々な呼び方があるが、その作品の最終形態という位置づけ。又、ディフィニティブエディションはリマスターも兼ねていることが多い。
- 本編+追加コンテンツ
これまでに配信されたDLC(追加ストーリー・キャラクター・アイテムなど)や特典をすべて収録。
→ これ一本で「そのゲームの全要素を網羅」できる仕様が多い。 - 改良・調整
グラフィックの向上、UIの改善、バランス調整、バグ修正など。
→ ただの完全版ではなく、より快適に遊べるように最適化されているケースが多い。 - 追加要素
新しいシナリオやキャラクター、ゲームモードなど、オリジナル版にはなかったコンテンツを加える場合も。
■それぞれの違いの比較表
| 用語 | 意味 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|---|
| リメイク | 過去作を一から作り直す | ・グラフィック・システムを現代向けに刷新 ・物語や演出も変更される場合あり ・「新作に近い」 | 『FFVII リメイク シリーズ』 『バイオハザード RE シリーズ』 等 |
| リマスター | 過去作を高画質・高音質化 | ・基本システムや内容はそのまま ・解像度や音質の向上 ・軽微な修正のみ | 『FFX/X-2 HD Remaster』 『The Last of Us Remastered』 等 |
| リブート | 作品シリーズを仕切り直す | ・世界観や設定をゼロから再構築 ・キャラクターやストーリーも刷新 ・「新しいシリーズの出発点」 | 『トゥームレイダー(2013)』 『Devil May Cry(DMC)』 等 |
| ディフィニティブエディション | 完全版・決定版 | ・本編+DLCや特典すべて収録 ・UIやバランス調整、追加要素もあり ・「一番完成された形」 | 『ドラゴンクエストXI S』 『エイジ・オブ・エンパイアII: DE』 等 |
上記の定義にあてはめた場合に…
最初に触れた『真・三國無双2』の”リマスター”はどちらかと言うとリメイク寄りなのではないだろうか。実際のゲーム内容がどのようなものなのかはまだ情報が出ていない為、なんとも言えない部分もあるが、アクション等に手が加えられているのであれば、それはもうリメイクなんじゃないかって。
逆に『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』のリメイク作品である『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』や、PS5版『Demon’s Souls』等はグラフィックこそ現代機水準になったものの、ゲーム内容は割とオリジナルに忠実となっている為、これは逆にリマスターと言われれば、確かにそうか…と感じた。
ただ、個人的な見解としてはグラフィックが高解像度化ではなく、作り直されていればそれはリメイクとして認識している。リマスターというのは「過去のゲームをそのまま現代機向けに高解像度化や音源のリマスタリング等を施し調整したもの」と捉えている。
私は特に懐古主義でもないので、別に原体験をそのまま完全移植してほしいとも思わず、なんならちょっと快適にして出してくれた方が良いとは思っている。ただ、”リマスター”と謳うならオリジナルのゲーム性はそのままにしてほしいとは思う。「懐かしさを残しつつも、遊びやすさの面で快適仕様に」がベストだ。
こんなこと言っているが、リマスター版『真・三國無双2』には非常に期待している。もうリマスターだろうが、リメイクだろうがそんな些細なことはどうでもいい。純粋に楽しみである。
リメイク、リマスターしてほしい作品
で、ここからは願望丸出しなのだが、私がリメイク、リマスターしてほしいと思っている作品を列挙。
- 『戦国無双』(リマスター)
『真・三國無双2』がリマスターされるなら、こちらも… - 『ドラゴンクエストV』(リメイク)
PS2、DSでリメイクされているが、名作中の名作なのでXI準拠でリメイクしてほしい。 - 『トルネコの大冒険』シリーズ(リメイク or リマスター)
現行機でダウンロード版が出ていないので… - 『ドラッグオンドラグーン』シリーズ(リメイク)
『ニーアオートマタ』っぽい感じでリメイクされると激アツ。 - 『F.E.A.R.』シリーズ(リメイク)
心霊系FPSの開祖。リメイクというよりもリブートしてほしい。続編でもいい。 - 『Borderlands』(リメイク)
最新作の4も発売されたが、ここらで初代のリメイクを…あの4人がやはり一番好き。
最後に
私達は日々生まれる最新技術によって洗練されたゲームに触れていくにつれ、グルメなゲーマーになっているのではないか。今、過去のゲームをそのまま遊ぶと「あれ?こんなもんだっけ?」と感じてしまうことも多いだろう。現代のゲームがユーザビリティに優れすぎていることもあって、当時は気にならなかったところに今では不便さを感じて不満に繋がってしまうこともあるだろう。過去の名作を現代に伝えていくことは、簡単ではない。
当時の思い出や感動を損なわず、なおかつ新しい時代のゲーマーにも響く形に作り直す——初めて触れる世代にとっては「名作との出会い」となり、過去に遊んだ世代にとっては「思い出の再体験」となるような作品にするには、そこには技術的な挑戦だけでなく、制作者の強い信念と愛情が求められる。リメイクには、新たな命を吹き込む創造の力があり、リマスターには、当時の魅力を磨き直し後世へと残す保存の力がある。そのどちらもが、単なる「商品」ではなく、ゲームを文化として未来に残す営みだと言えるだろう。
リメイクやリマスターにも尽力してくれる各ゲームメーカーに感謝を。
この名作を繋ぐ文化を一ゲームファンとして、支えていきたい。