一周クリアしての感想。

『Metro 2033』クリアしましたー!個性的なデザインと最後の最後まで緊張感の途切れない演出と構成は秀逸でした。
※前サイトの2012.08.09のプレイ日記を移行・修正した記事になります。
オープンワールドタイプの“制限されないプレー”ではないけど、リニア基調なFPSながら探索(リソース収集)を取り入れているので、“制限された中である程度の自由度を含んだプレー“を実現しており、この点は『BIOSHOCK』シリーズと似ていると感じました。
クリアまでに掛かった時間は脇道などの探索を重視しつつ遊んでおよそ13時間程度です。探索に結構な時間を割いていました。脇道を気にせずストーリーだけを一直線に進行していくプレイスタイルの人ならクリアに掛かる時間は前述の半分以下になるかも。しかし、その進め方はこのゲームに散りばめられた要素を楽しむにおいて少々ナンセンスで結果的に長所を無視する形になるため、従ってストーリーをひたすら追うだけでなく、道中の脇道エリアなどの探索を織り交ぜつつプレイすることを強く推奨します。“映画的な演出”と“テンポの良い展開”のおかげで中だるみを一切感じさせない内容になっているので初回プレイの興奮度は抜群です。
ですが、プレイヤーを沸き立たせるような強烈な世界観や雰囲気を持つ反面、シューターとしては拍子抜けだったのが残念。サバイバル・アドベンチャーとしては優秀かもしれないけど、FPSとしては練り上げが甘く地味で爽快感もないため及第点を下回る。良くも悪くも昨今のFPSとは一線を画した作りとなっているので遊ぶ人を選ぶ作品であることをここに意見しておく。
さて、『Metro 2033』の原作が小説なだけに注目どころなのがやはり“シナリオ”部分ですが、ゲーム版では原作と概ね同じ結末と、原作と全く違った結末を迎える2種類のマルチエンディングとなっている。私が今回迎えたのは一般的なノーマルエンドでしたが、特定のフラグを回収すると最後の場面で違う結末に分岐するみたいです。
まだそのトゥルー(?)エンドの方は見ていないのでストーリーに関する感想を出すのは些か早計かもしれませんが、現時点での一応の感想としましては全体的に説明不足な部分が多いといった印象。如何せん物語の深い部分が把握できない。ストーリー自体はしっかりしているので理解できないということはないのですが、もう少し補足して背景を濃くしてほしかったかな。もっと詳細に知りたければ「原作小説も併せて読んで楽しんでね!」といった主張も含まれたような構成だったので、ゲームを遊んだだけでは『Metro 2033』の世界を十分に堪能するのは難しい。でも、おかげで原作への関心はグっと高まりました。
時折アルチョムが引きずり込まれる精神世界にも謎が多い。これは単なるダークワン達による精神攻撃なのか、あるいは・・・「…彼は許されざる者…」「…彼を止めろ…」──アルチョムに語りかけるそうした言葉の数々の真意とは一体。


不気味で幻想的なこの“作られた世界”でアルチョムはダークワンと対峙する。不可解な現象に惑わされてはいけない。ここら辺の謎な部分もノーマルエンドとは違う結末ではもう少し詳細に“ダークワンという存在”について分かるようになるのかな?
そういえばエンディングでガスマスク越しにアルチョムの顔がチラっと見れるのですが、なかなかのイケメンでした。というか、アルチョムが20歳の青年という設定をすっかり忘れていたので「あれ、こんな若かったの?」と少し驚きました。幕間のナレーションでも『てらそままさき』氏の声もあってとても20歳とは思えないほど落ち着きすぎているような気もします。
キャラクター繋がりでもう一つお話をしていきますが、登場するキャラクターの顔グラフィックの使い回しが目立ちます。たくさん居る背景同然のメトロの住人だけなら百歩譲って仕方ないと割り切りますが、主要人物も使い回しなのはちょっと・・・そして更に同じ声優が声色や演技を変えずに複数のキャラクターを演じているので余計に名前と顔が覚えづらいです。アルチョムと関わることになる主要人物だけでも見分けが付くようにもうちょっと特徴的な感じにしてほしかったな。
全体を通して人間よりもミュータントを相手に戦うことがずっと多かった印象ですが、なかなかの恐怖でした。暗闇の中で呻き声をあげて突然襲ってこられると本当に心臓に悪いです。何度「ビクッ…!!」ってなったことか(*_*; そんな感じで「もしかしたらここでも突然襲ってくるかも・・・」と更に不安を煽ってくるので緊張する場面が多かったです。個人的に一番怖かったのはロシア国立図書館で遭遇するライブラリアン、出現する場所は限られているのですがとにかく怖いし強い。


事前にライブラリアンについてミラー大佐から「奴らは目を合わせれば攻撃してこない」と教えられるのですが、こんな怖い怪物と間近で見つめ合うなんて精神がすり減る・・・しかも普通にこちらを攻撃してくる個体もいます。ミュータントの中でもずば抜けて攻撃力と耐久力が高いためできれば戦闘は避けていきたいところ。どうしても戦わなければならない場合は顔面にありったけの鉛玉を撃ちこんで早急に撃破するのが望ましい。自分は見つめ合ったりバレないように動くのが怖くて嫌だったのでわざとライブラリアンの相手をしながら切り抜けてました。
最後に、最初のプレイ日記でもお話ししたように本作はシングルプレイ専用のゲームとなっているのですが、コンテンツもストーリーモード一つだけで引き継ぎやクリア特典などのオマケ・遊べる要素が全く盛り込まれていないのは残念。エンディングが2種類用意されているので一応は二周は楽しめる内容になっていますけど、ゲーム自体の寿命はかなり短め。
シングルプレイ専用のゲームなのに深刻なコンテンツ不足且つリプレイ性が薄く遊びの幅が狭いのは非常に痛手です。『Metro 2033』の背景が分かるようなアイテムを散りばめてそれを収集要素にするとか、そういうのがあったら面白かったのに。・・・とりあえず、これからはもう一つのエンディングへの到達と実績解除を目的としてもう一周遊んでいく予定です。