小説が原作のサバイバルFPS。

最終戦争後のモスクワの地下世界を舞台にしたサバイバルFPS──『Metro 2033』始めました!
※前サイトの2012.06.21のプレイ日記を移行・修正した記事になります。
というわけで今回はXbox360版『Metro 2033』ってどんなゲームなのかという紹介と私の感想も兼ねつつ書いていく。本作はロシアの作家“ドミトリー・グルホフスキー”氏の同名タイトルの小説を原作としたサバイバルFPSとなっている。
お話の舞台はかつての最終戦争がもたらした影響で文明が崩壊し、放射能で汚染されてしまった2033年のロシアの首都モスクワ。辛くも生き残った僅かなモスクワの人々は放射能の汚染が及ばない地下鉄(Metro)構内に生き延びて身を隠し生活しているが、地表は既に放射線によって突然変異を遂げたミュータントによって支配され、いつくるか分からないそれらの襲撃に怯えていた──
と、『Metro 2033』の世界設定はこんな感じで崩壊後の世界が描かれ、いわゆる “終末モノ” や “世紀末” な世界観となっている。小説をゲーム化するにあたって改変されている部分も多いようですが、おおまかな設定やストーリーは基本的に原作に準じている。因みに原作小説の日本語訳版も発売されているので、そちらを読めばもっと深く『Metro 2033』の世界を楽しむことができます。
開発はウクライナのゲーム開発会社“4A Games”が担当し、日本語版の販売は“スパイク”が担当している(PC版はイーフロンティア)。日本語ローカライズは信頼と実績のスパイクなので個人的には喜ばしい。ローカライズの内容に関してはまた後述していきます。
余談ですが元々は本作の開発者の多くが過去に本作の前身とも言えるゲーム『S.T.A.L.K.E.R.』の開発に携わっていたものの、訳あって『S.T.A.L.K.E.R.』チームから脱退し、そのメンバーを中心に新設されたのがこの会社(4A Games)となっている。そのため『Metro 2033』と『S.T.A.L.K.E.R.』は何処と無くゲームの雰囲気や見た目が似ているという印象を受けるかも?
さてさて早速プレイ開始!ファーストインプレッションなのでまだまだ具体的な感想や評価は挙げられませんが、概括的に物語やシステムの紹介などを挟みながら遊んでみて思ったことや感じたことをズバズバっと書いていきます。まずゲームの難易度はイージー・ノーマル・ハードコアの三種類から選択でき、ゲーム途中でも難易度の切り替えが可能です。とりあえず初めて遊ぶのでノーマルモードで開始。ゲームを始めるとまずはプロローグから体験していくことになる。

──この長い旅もあと少しで終わる。だが僕に、最後まで見届けるだけの勇気が、残されているのだろうか?──
と、プロローグからいきなり物語の佳境っぽい場面からスタートするので、プレイヤーからすれば全く状況が掴めない状態です。そんな状況が掴めないまま味方に従って道なりに進んでいくと地上に出て目的地である塔に到着し、別の味方部隊とも合流する。これで安心だなーとか思っていたら群れたミュータントに包囲され戦闘になり、味方と一緒に徹底抗戦して敵を食い止めることに。
しかし、必死の抵抗も虚しく部隊は壊滅寸前、そして主人公が襲われ──そこで暗転してプロローグが終わると、物語は8日前に遡る。こういう風に先の展開を最初に見せて後から繋げていく演出は面白いですよね。あの後、主人公がどうなるのか凄く気になる。かくしてプロローグの場面から8日前に戻り、このように至った経緯をプレイヤーは追っていくことになります。
本作の主人公である“アルチョム”は崩壊後の世界で生まれメトロ内で育った青年。義父のアレクセイと暮らしている。行方不明になってしまった義父の友人のハンターがキッカケになり、アルチョムの旅は始まり物語は動いていく。プレイシーンでは基本的に喋らないが、幕間(ロード中)にはアルチョムの心境や現在の状況についてのモノローグがある。なので意外としっかり「人間らしさ」を持ち合わせている主人公となっていて人物描写がちゃんと描かれています。

それはさておき、次は本作の特徴やゲームシステムなどの肝心な部分について簡単に触れていきましょう。
音声言語は英語、日本語、ロシア語(オリジナル)が収録されているので日本語吹き替えにアレルギーがある方でも楽しめる。字幕の表示言語は日本語及び英語でon/offの切り替えも有り。なので英語音声+日本語字幕にすることもできます。より『Metro 2033』の雰囲気を忠実にしたいなら音声をロシア語にしてプレイするのもまた味があって素晴らしいです。日本語吹き替えでアルチョムのCVを担当しているのは『てらそままさき』氏、落ち着いた耳当たりのいい声がピッタリ合ってます。
体力は自動回復制となっていますが瞬時に回復する治療キットの存在もあってか自動回復の速度はかなり遅めに設定されている。ダメージを受けると画面が赤く染まっていくのですが、イマイチ視覚的に被ダメージの度合いが掴みにくく感じるか。HUDの表示は演出のため極力排除されており、目的地や目標の確認もHUDを介さずに手持ちのクリップボードで見るのは面白い。
エンジンには自社開発の“4A Engine”を採用。グラフィックの印象としては2010年のゲームにしては凄く綺麗です。本作では暗がりの場面が多いですが、その中で光と影の演出や煙霧などが非常に丁寧に表現されていてなかなか凄い。
ざっくりと雰囲気を掴んでもらうためプレイシーンをまとめました。(クリックすると画像が拡大します)









嬉しいのは海外版との表現の変更や削除は一切なしなところ。これでレーティングD対象で販売されているのが不思議。皮膚が爛れていたり欠損していたりするちょっとグロテスクな死体なんかもそのままなので雰囲気を損なうことはないです。
舞台がメトロなだけに大きく開けた場所などは少なく、コミュニティがある場所以外はとにかく暗く閉鎖的な場所が連続します。また、地下だけでなく時には荒廃し汚染された地上に出て行動する場面もあり、何とも言えない寂しさと恐ろしさを感じます。この終末感と悲壮感に包まれた世界から生まれるホラーテイストが味わい深く、崩壊後の世界の雰囲気を最高に演出しています。
『Metro 2033』では原則として弾薬などは“限られた物資”であり、それを工面しながらサバイバルしていくゲームなので、無駄遣いなどはあまりできないようになっていて何にしても計画的に使用していく必要があるのでそこで好みが分かれるかも。道中に手に入る貴重な「軍用5.45mm弾」は普通の弾薬と比べて殺傷能力が高く非常に良い性能になっていますが、この世界では「軍用5.45mm弾」が通貨の代わりを果たしているので駅で武器やアイテムを購入する時にも必要になります。
特徴的なのはそこだけではなく、この世界観だからこそ光る要素も多く用意されていてゲームとして面白く機能している。例えば地上などの汚染されているエリアを通る時はガスマスクの装着が欠かせず、もし装着しないままで居ると死に至ります。ガスマスクはセットしているフィルターが徐々に劣化していき、しかも敵の攻撃を受けたりするとガスマスク自体が壊れるので注意。危なくなってきたら道中に落ちているガスマスクと交換するなどして防護している状態を維持していかなければならない。それと攻撃を受けた時にガラス部分にヒビが入って視界が見難くなり、息が荒れてくるとガラスが曇るのには拘りが窺える。
他にもフラッシュライトなどは使い続けていると徐々に光が弱くなっていき明度や照らせる幅が悪くなっていく。一般的なFPSならずっと付けっぱなしでも大丈夫もしくは一旦光が消えてしばらくするとまた使えるといった感じですが、本作では携帯式の万能充電器をいちいち用いてボタン連打でフラッシュライトなどを充電する。こういった普通に考えてみれば面倒に思えてしまうような要素も『Metro 2033』では演出に繋がりゲームを奥深くしている。
なお、原作を尊重してか昨今のFPSによく見られるオンライン対戦や協力プレイは実装しておらずシングルプレイ専用になっている。現在は第3章まで進行しましたが息を呑むような雰囲気が堪らない。けれども戦闘は爽快感や迫力に欠けてちょっと地味かな。まだ書き足りないところがありますが、それについてはまた次回のプレイ日記にでも取り上げていきますよん。